2016年6月12日日曜日

コーヒーのカフェインで目が覚めるメカニズムとは? 解明される睡眠のメカニズム

2015年12月27のTBSテレビ「夢の扉」では、
睡眠研究のパイオニアである筑波大学の裏出教授が解明したという
睡眠のメカニズムと、快眠のヒントを解説していたので紹介します。

寝付けない、夜中に目が覚める、眠りが浅い
といった睡眠の悩みを抱えている現代人は5人に一人とも言われています。
(厚労省HPより)

睡眠時間が短くなったり徹夜が続くと、以上に食欲が亢進され、
甘味の強いものや、塩分の強いものが欲しくなるそうです。

これが高血圧、糖尿病、肥満の元となっており、
それらが引き起こす経済損失は、年間3兆5千億円にものぼるとのこと。
(日本睡眠学会 内山理事の試算)

現代病ともいえる睡眠障害を研究し、治療法を開発している睡眠学の世界的な権威が
日本の筑波大学国際統合睡眠研究機構に所属する裏井良博教授(62歳)です。

過去、睡眠物質は次々と発見されていましたが、その働きは謎でした。
裏出教授は、その突破口を解明しました。
そのきっかけは意外にも一杯のコーヒーでした。

コーヒーのカフェインで目が覚めるメカニズムとは?


コーヒーのカフェインが眠気覚ましにどのように作用しているのか、長い間誰も解明できないでいました。

筑波大学の裏出教授は、スウェーデンのカロリンスカ研究所のバーティル・フレッドホルム教授とタッグを組んで研究し、この謎を解明しました。

まず二人は眠気を引き起こすメカニズムの仮説を立てました。
その仮説とは、睡眠物質アデノシンが脳内の睡眠のスイッチ(受容体)に入ることで眠くなる、というもの。

このアデノシンはコーヒーに含まれるカフェインとよく似ており
カフェインを摂取すると、睡眠のスイッチ(アデノシンの受容体)がふさがれてしまうため、
アデノシンは合体できず、結果的に眠気を妨げるのではないか?
と推測しました。

この仮説の実証実験として、マウスに対し睡眠スイッチにカフェインが付かないようにすると、いくらカフェインを与えてもマウスは眠りました。
これがカフェインの作用について、正確で決定的な証拠の発見となりました。

眠りを深くする食べ物とは?


裏出教授は、眠りを誘う食べ物の研究も行っています。

ライオンの生命科学研究所との共同研究では、80種類以上の実験を行い、
最も成績が良かったのは、酒粕に含まれる清酒酵母でした。

清酒酵母が睡眠のスイッチを活性化させるそうです。
同様の物質がにごり酒にも含まれています。


携帯型脳波計で比較実験を行ったところ、

睡眠の深さを測るデルタ派パワー値は
清酒酵母あり:107%
清酒酵母なし:100%

とより眠りが深くなることが分かりました。

また、富士フィルムのヘルスケアラボラトリーとの共同研究では、
睡眠を改善する可能性のある食べ物を突き止めました。

それは、お節料理に含まれる、いくら、かに、えびなどに含まれる赤い色素のアスタキサンチンと、
カキなどに含まれる亜鉛です。
これらを一緒に取ると睡眠の改善に効果があるとのこと。

これら成分をマウスに与えると、30分以内にすやすや眠りました。



裏出教授が使っていた枕は?


番組内でちらっと映った裏出教授の自宅、
裏出教授が使っている枕はテンピュールの枕でした。





裏出教授監修の休息サプリメント





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